ゴルファーの天国?
フィティアンガの我が家では1年を通して日本からの来客を迎えることが多い。先月も3組ほどの親しい友人ご夫妻をお迎えして楽しい時を過ごしたのだが、その中の一組はご夫婦揃ってゴルフが大好き、ニュージーランドは今回が初めてという奥様共々それぞれのゴルフバッグを持参して到着した。お二人はフィティアンガに着く前にすでにクライストチャーチで市内の公園のようなゴルフコースでゴルフを楽しみ、温泉地ロトルアでは硫黄の煙がそこここに吹き出る町中のコースでチャレンジしたのだが、「いやー、日本のコースとは全然違いますね」というのがその感想。まず、ゴルフ場の境界に高い塀がない。
町中にありながら誰でもどこからでも自由にグリーン出入りできそうな気楽さだ。「ニュージーランド人は道を歩いていてボールに当てられて怪我をするなんてことはないのですか」とニュージーランド人の夫に聞く。「ないことはないかもしれないけれど、ともかく一度にプレイする人の数も少ないし、場所も広いのでみんな心配しないですよ」と夫はのんびり答える。また日本に比べてゴルフ場の使用料が安いのは聞いていたそうだが 「それにしても安いですね!」と感心する。また奥様も「こちらではキャディーさんはなしで、自分で道具を運ぶのですね」 そして「日本では中間の9ホールあたりに茶店あるんだけれど、こっちの人は持参したバナナなんかをほおばりながらひたすらゲームを楽しむんですね」などと女性らしい感想を述べる。
ニュージーランド人にとってゴルフはまったく庶民のスポーツだ。フィティアンガ周辺にもゴルフ場がたくさんあるが、人々はお金をかけず、日常的にゴルフを楽しんでいる。そしてフィティアンガのような田舎ではゴルフ場のコース作りもそれぞれの地形をそのまま生かしてあり、あまり手を入れていないようだ。フィティアンガ滞在中にもいくつかのコースを試されたお二人が驚いて報告されるには、「タイルアのコースは斜面ばかりで、コースを回るだけで大変。また一緒にいったニュージーランド人が急斜面ではボールを逆に打っていた」とか 「マーキューリーベイのコースでは大雨の後だったので池の中でプレイしているようだった」などなど興味深いものだった。そういえばマタランギのコースは海に面しているので風が強そうだし、ジョーのファームの隣にあるプーランギのコースではゴルフ場の所々に羊が放してあるのをよくみかけるので、私は羊の間でボールを打つのだろうぐらいに思っていた。そしてジョーの子供達が小さかった時はファームの一角に飛んでくるゴルフボールを集めておいて私の家に来る日本人客用にくれたりしたものだった。
ゴルフをしない私はそれまで全く気づかなかったのだが、あきらかにニュージーランドのゴルフ事情は日本とは違うようだ。今回のご夫妻は2週間にわたってニュージーランド式ゴルフを楽しまれたのだが、 「日本のゴルフ場のほうがプレイはしやすい」というのが奥様の率直な感想のようだった。
来週、エヴァでは先生方がミッド・クリスマスの伝統的な七面鳥ディナーを料理し、生徒とホストファミリーを招いてパーティーをするのだが、メインの七面鳥はディナーの前日に夫がジョーのファームでしとめる予定だ。それを聞いたエヴァの生徒たちはみんな目を丸くして驚いたが、ここフィティアンガではゴルフに限らず、素朴なニュージーランド式の生活が体験できることをお約束する!
「続フィティアンガ便り」はエヴァのホームページ www.evakona.jp にも載っています。
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