はじめまして、マクリーンの娘の敦子です(上の写真の一番右が私です)。エバコナでカウンセラーをしています。私は現在ニュージーランドで子育ての真っ最中ですので、こちらの子育て事情などを母のブログ上で時々書いていきたいと思います。 よろしくお願いします。
まず簡単に自己紹介をさせて頂きますね。私はマクリーンえり子の娘で、11歳の時にニュージーランドに家族で移住してきました。もう25年以上前の事です(年がばれてしまいますね、もうアラフォーです。笑)。その後ニュージーランドでは中学、高校、大学と卒業し、社会人として日本でも5年程暮らしました。そして10年程前からエバコナで働いています。5歳の娘と3ヶ月半の赤ちゃんがおり、現在産休を頂いています。
去年の暮れに、過去にエバコナに留学してくれていた学生さんが、ご両親と遊びに来てくれました。東京の児童館でお仕事をされているというご両親とお話をしている際に、日本では最近育児ノイローゼ、うつ病になるお母さんたちが大変増えているという状況を聞きました。自分自身母親になってみて、また他のお母さんたちとも関わるようになってから、育児に悩むという親の気持ちがよく分かるようになりました。
母親になってみると様々な場面で「ああ、またやってしまった」「今度こそもっと良い親になりたい」という後悔の繰り返しのような気がします。また新米ママさんの時は色々な事が分からなくて不安になるものですよね(新米ママさんでなくても、子供の成長と共に常に子供の躾け等どう対応して良いか分からない事は沢山出てくるものですよね)。ある本に「育児」とは「育自」であると書かれていましたが、本当にそうだなとつくづく思います。子供を産んだからすぐ母親になれるのではなく、子供が成長していくのと共に自分自身も人として成長していき、自分も母親として育っていくものなのだと最近強く思います。ですから、日本で育児に悩んでいるお母さんが多いという事は私自身も身しみる思いです。
そんななか、私はニュージーランドで子育てをすることができてとても良かったと思える事が多々あります。それもこちらの社会の育児に対する支援体制のおかげだと感じています。私は育児とは本来、一人や二人の親だけでするものでは無いと子供を産んでみて感じました。おじいちゃんやおばあちゃん、親戚、友人や周りの人々、社会のサポートは一人の子供が育っていく上で大変重要な要素だと思います。その意味でニュージーランドの人々は子供たちが育っていく上での社会のサポートや貢献の重要性を良く理解しているように感じます。
たとえばニュージーランドでは、『プレイセンター』というNPO組織があります。日本の児童館のような役割をしているのですが、プレイセンター自体はもともと民間組織として発端し、それぞれ地元のお母さんたちによって運営されるボランティア組織です。しかしながら、運営コストは国によって支援金をもらって運営をしています。そのため、幼稚園並に大きく設備の整った施設と様々な遊び道具や画材等がいつもとても豊富にそろっています。また、プレイセンターではお母さんたちのために育児/教育に関するコースやワークショップ等が、これも国の支援によって豊富に提供されています。ニュージーランドの国がこのように母親と子供たちをサポートすることの重要性を理解し、しっかりと支援をしているのは素晴らしい事だといつも思います。
プレイセンターの他にも、教会の人々が地域の人々への奉仕としてボランティアで提供している幼児とお母さんのためのお遊戯教室(おやつも出してくれます)。また、地元の図書館でもこれもまたボランティアで行われている幼児とお母さんのためのお話と歌のセッション(子供の言語脳発達を促すためのプログラムだそうです)。その他にもシュタイナー教育のプレイグループ等もあり、こんな小さな田舎町でもお母さんと幼児のための集まりが沢山あります。子育てをするお母さんにとって子育てとはときにとても孤独で不安なものですが、ニュージーランドでは社会全体が率先して子育てをするお母さんと子どもをサポートする姿勢があるのだと思います。また、お母さんたちも自分がサポートしてもらった分、積極的に自分もボランティアをしてお返しするというギブアンドテイクの気持ちがあると思います。自分の母親が社会に貢献する姿を子供たちが見て育つということも子育ての上で大変重要な事なのだと私は最近思いました。
このように社会全体で助け合って子育てをしていこうとする姿勢はニュージーランドの素晴らしいところではないかと私は最近思っています。
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