今日から令和1年の8月に入りましたね。4月の終わりには庭の紅葉の写真をご紹介しましたが、今はその鮮やかだったドライブウェーのメープルの葉もすっかり落ちてしまいました。でもその丸坊主の並木に、先日、気が付けば春の気配が忍び寄っていました。メープルの木々の根元に水仙の花が愛らしく咲き始めたのです。そして川沿いにそびえるモクレンやワトルの木は今が満開です。私は学校から戻ると雨でも晴れでも毎日犬と庭を散歩しますが、木々も花々も毎日その表情が変わります。人も動物も植物もみんな平和に共存していることが感じられる感謝のひと時です。続きを読む
本当の親の愛とは・・
こんにちは。校長のマクリーンえり子です。今年2回目の個別教育相談のために3週間ほど日本に滞在し、6月の初めにニュージーランドに戻りました。日本では今回もたくさんの方々とお会いし、個人的な問題から将来に向けての新しい教育チャンスについてなど、たくさんお話しすることができました。
さて、今回の滞在中にテレビのニュースで痛ましい事件が二つ報道されました。一つは50代の引きこもり男性によるスクールバス停での小学生とご父兄の殺傷事件。2人が犠牲となり、18人が怪我をし、犯人はその場で自死しました。もう一つは40代の引きこもりの息子による家庭内暴力が社会的な迷惑に発展するのを恐れた父親による息子殺害。私はこの2つのニュースを暗澹たる思いで聞きました。テレビ報道によると今日本には100万人以上の引きこもりがいるということです。これはニュージーランドの総人口の約25%に当たります。続きを読む
自分の中の岩を見出す – 子育ての葛藤と向き合って
みなさんこんにちは。エバコナのカースです。活気に満ちた夏が終わりニュージーランドは今、秋に入りました。なんだかあっという間に夏が過ぎてしまって寂しい気もしますが、ちらほら見え始めた紅葉が楽しみな季節にもなってきました。
先日私はニュージーランドでは有名な社会運動家であり、教育者、作家でもあった Celia Lashlieのドキュメンタリー映画を見ました。ニュージーランドで初めての女性刑務官となった彼女はその後、囚人の更生や社会復帰の支援活動、刑務所システムの改善活動、家庭内暴力、ドラッグやアルコール等深刻な問題を抱え苦しむ人々をサポートし支援する社会活動に生涯をかけました。そして自身が刑務所で指導してきた若い男子たちから学んだ事、また自分自身男の子を育てた経験を生かして、難しい思春期の男の子をどのようにして上手に導き、社会に貢献できる良い大人として育てあげていくかという実践的な教育論を書いて出版し大きな反響を生みました。後半生ではニュージーランド中数々の男子校を回って保護者、教師、生徒たちのための講演会も積極的に行いました。続きを読む
ニュージーランドの冬から真夏の日本へ
今日から令和1年の8月に入りましたね。4月の終わりには庭の紅葉の写真をご紹介しましたが、今はその鮮やかだったドライブウェーのメープルの葉もすっかり落ちてしまいました。でもその丸坊主の並木に、先日、気が付けば春の気配が忍び寄っていました。メープルの木々の根元に水仙の花が愛らしく咲き始めたのです。そして川沿いにそびえるモクレンやワトルの木は今が満開です。私は学校から戻ると雨でも晴れでも毎日犬と庭を散歩しますが、木々も花々も毎日その表情が変わります。人も動物も植物もみんな平和に共存していることが感じられる感謝のひと時です。
さて、私は後3週間でまた日本に発ちますが、いつもこの時期は冬から夏というドラマチックな天候の変化で、コートを着てオークランドを飛び立ち、成田に着くとTシャツに着替えます。食事もスープや鍋から、一挙に冷やし中華やサラダが食べたくなるのが不思議ですね。
今回、私は8月29日から9月10日まで滞在し教育相談を承ります。東京が主となりますが、名古屋は8月29,30,31日となります。また5日の夜は8時から1時間ほど「FMひがしくるめ」でお話もしますので、チャンスがあればお聞きください。そして教育相談をご希望の方は eriko@evakona.co.nz まで是非ご連絡くださいね。8
親子関係に悩む方々へ
皆さんこんにちは。エバコナのカウンセラーのカース敦子です。
日本は異常と言われる猛暑で熱中症も相次いでいるようですが、皆さんお元気にお過ごしでしょうか?
先日私はI can only imagine(アイ・キャン・オンリー・イマジン)という映画を見ました。この映画はバート・ミラードが作詞作曲したI can only imagineというヒット曲の誕生秘話を描いた作品です。バートは暴力的な父親の元で育ち、父親の暴力に耐えられず去って行った母親にも幼い時に置き去りにされ、孤独と悲しみの中で育ちます。その後家を出てミュージシャンとして放浪し挫折を味わうのですが、末期がんで死期が近くなった父親の元に戻ります。はじめはなかなか過去の心の傷から立ち直れず父親を許す事のできないバートですが、最終的に父親と和解を果たします。そして父親が亡くなった後、バートはI can Only Imagineという感動的なヒット曲を作曲します。続きを読む
日本から戻りました
先週末、梅雨入り寸前の日本からニュージーランドに戻りました。滞在中の日本の気温はすでに上昇気味で、どの車中でも弱冷房がきいていました。
私は今回も東京、大阪、名古屋を中心に何人かの皆様とお会いして教育相談をお受けしました。皆さんニュージーランドでどんな教育がなされているのか興味津々で、私はそれぞれのケースに耳を傾けながらニュージーランドの学校にはどんな教育チャンスがあるかなどをお話をしました。続きを読む
典型的な4つの親のタイプと子供への影響
こんにちは。エバコナのカウンセラーのカースです。日本は桜のシーズンも終わりどんどん暖かくなってきている頃かと思います。南半球のこちらは最近すっかり秋らしくなり今は紅葉が盛りです。そろそろ薪ストーブのシーズンとなってきました。
さて、今回はparenting Style(親の子育てスタイル)と子供への影響という事について少し書きたいと思っています。私は以前参加した教育ワークショップで親の教育方針が子供たちにどのような影響を与えるかという事を学び、それがとても興味深かかったのでここで皆さんとシェアーしたいと思います。
以下がその4つの子育てスタイルのパターンとその子供への影響です。続きを読む
可愛い子には旅をさせよ、留学から学べる事
ニュージーランドの幼児教育専門家から学んだ大事な事:
こんにちは。エバコナのカースです。今年もあっという間に年末が近づいてきました。エバコナも明日金曜日12月23日から来年1月7日までお休みに入らせて頂きます。
さて、先日私はニュージーランドの幼児教育の専門家Kimberly Crispの講演会に参加しました。この方は昔ハンガリーのエミー・ピクラーという女医の考案した幼児教育理念に出会い賛同し、何度もハンガリーに行って講習を受けて学んだそうです。また、その後ドイツの「自然から学ぶ」という幼児教育理念にも出会い、大きく影響を受けるようになりそのような理念を元に自然の中での完全なる自由遊びさせるというコンセプトの幼稚園をニュージーランドの北島ネイピアの郊外に設立、現在幼稚園運営と共に執筆活動や一月の半分は全国各地での講演活動を活発に行っているとの事でした。
人生の困難を乗り越える力(Resilience)をどう思春期の子供達に教えるか
危険ドラッグのミーティングに参加
みなさんこんにちはエバコナのカースです。数ヶ月前になってしまいますが、私は危険ドラッグに関するディスカッショングループに参加しました。エバコナでは毎年高校準備コースの一環として「ドラッグとアルコール教育」と「性教育」のレッスンを専門家(青少年教育担当の警察官やセクシャルヘルス専門の看護師)に来て頂いて行っています。そのため、私は今回はこのディスカッショングループに参加することで何か若者のドラッグ教育に役立つ新しい情報が得られないかと思い参加しました。日本でも恐らくそうでないかと思われますがニュージーランドでも近年、年々若者の間で危険ドラッグの問題が深刻化しつつあります。
このディスカッショングループには国の厚生省からの専門家たちだけでなく、薬物依存症の人達のために働く地元のNPO団体の代表者、地元の学校のスクールカウンセラーや教育関係者、地域の青少年のためにボランティア活動を行うNPO団体の代表者、家族に薬物依存者を抱えている保護者、地元新聞社の記者等様々な人々が集まりました。このディスカッショングループの目的は国の危険ドラッグ対策に関わる専門機関の担当者が現場で問題に取り組んでいる関係者から現場でのニーズの聞き取りをして今後のサポート対策向上のためにするものでした。続きを読む
皆さん自分の子供をどんな子に育てたいですか?
みなさんこんにちは、エバコナのカースです。皆さん夏休みはいかがお過ごしでしょうか?
さて、先日私は日本のニュースサイトの社会コラムで日本の「引きこもり」に悩み苦しむ人が全国でおよそ100万人もいると書かれていたのを読んでビックリしました。その記事には1990年代から注目され始めた引きこもりの問題ですが、今では10代から40-50代の人までの人を含む年齢層の幅も広い社会問題になっていると書かれていました。この記事を読んでいて、やはり心が痛んだのは引きこもっている本人もそうですが、それを見守るご家族の気持ちを考えた時でした。どの親も自分の子供には「幸せな人生を生きて欲しい」と願い育てるものですが、現実には親がいくら頑張っても子供の人生を「幸せ」にしてあげる事はできませんよね(それは子供自身が決める事ですね)、また子供を人生の様々な災難や困難から完全に守ってあげたいと切に願いますが、それもできません。その記事では「引きこもり」になってしまった人達の原因は学校や職場での「いじめ」、家庭において十分な愛情やコミュニケーションが得られなかった、発達障害やパーソナリティ障害等、様々な理由があると書かれていました。続きを読む