思春期を迎えた子供というのはともかく扱いが難しい。それまで母親一辺倒で母親のルールがすべてだった子供達が少しずつ手強くなり始める。母親にとって特に男の子は難しくて、強い父親の存在とサポートが必要となってくる。
義父さんが家族に加わった時、長男は12歳で、ちょうどその難しい時期にさしかかっていた。甘えの裏返しで母親に平気で生意気な口を利き、言うことを聞かない。
ある時、例によって息子が反抗的な態度で私に口答えをしはじめた。そして弾みがついて私に英語で悪い言葉を投げつけた。
とたん! 義父さんは息子を押さえてすかさず言った。
「おい、君が今最低のマナーで接している人は僕の大切な奥さんなんだぜ」と。それ以来、息子は決して私に英語で悪態をつかなくなった。続きを読む