日本語に比べて英語では日常的に会話の中に愛の表現をよく使う。また日本人のお辞儀に代わるのがこちらでは握手やハグ(抱擁)なので生活習慣のなかでスキンシップも盛んだ。
私が20代で初めてイギリスに行った時、小さな店にものを買いに入って、「ハロー、ラブ」と迎えられて驚き、また道を聞いて「イエス、ディア」と返事が返ってきたのでまた驚いた。英語では「愛」だとか「いとしい」だとかがこのように自然に会話の中に入るのかと感心したものだ。
それはニュージーランドでも同じで、夫婦ともなれば日常的にお互いを「ハニー」だとかか「スウィートハート」だとかと呼ぶし、親は自分の子供達のことも「スウィーティー」だとか「ダーリン」だとかと呼ぶ。子供達にとって親から名前で呼ばれる時は怒られるときと相場が決まっているほどだ。
ニュージーランドに来て最初の4年間、うちの子供達の学校友達が家に泊まりに来た時など、その子たちが夜寝る前に母親に電話をして「アイ・ラブ・ユウ・マミー」などと言っているのを聞いていたが、私たち日本人母子は相変わらずクールに日本的にやっていた。続きを読む