明けましておめでとうございます。
ついに2022年もコロナで明けましたね。新年からニュージーランドでもオミクロンが広がり始めています。でもこれが過ぎればコロナも収まっていくのではないかという希望的な意見もあり、寅年生まれの私は今年は寅がコロナを退治してくれるのではないかと期待しています。
さて、昨日、エバコナではほぼ1年間に及んだオンラインでのニュージーランド高校準備コースの表彰式(プライズ・ギビング)を行いました。去年の3月末に24人でスタートしたこのコースはニュージーランドの国境封鎖が解かれず、ついに40週全部をオンラインでやるという、とても厳しいものでした。しかし17人が最後まで残って、このコースを完了することができました。生徒たちはこのコースを通してNCEAというニュージーランドの高1の国家試験の単位を取得できたので、終了した子供たちの一部はその単位をもって、今年からカナダの高校に移っていきます。残る生徒たちはニュージーランドの国境が開くのを待って、ニュージーランドの高校に入る覚悟です。
エバコナではオンラインとは言っても、生徒たちにはできるだけニュージーランドに留学したのと同じ経験をしてほしいと願い、プログラム作りに励みました。授業は毎日、日本時間の朝9時から午後2時半まで。専門の教師が英語や各教科の勉強をダイナミックで実践的な方法で進めていきました。そして留学していれば毎週行うはずの体験教育のアクティビティーに代り、2021年夏と秋に長野県の乗鞍岳で2泊3日の英語とアクティビティーのキャンプを2回行いました。このキャンプではカナダ人やアメリカ人の先生と英語で話し、一緒にハイキングをしたり、キャンプファイヤーをしたり、とても楽しい経験だったようです。そしてコースの後半になると生徒たちみんなの英会話力がついてきたので、今度は一般のニュージーランド人をクラスに招いてズームを通して会話するセッションを持ち、その後、その人たちと手紙を交換をするということを定期的にしました。それもとても楽しくて好評な授業でした。そしてその延長として、こんどはロシア人、タイ人の生徒たちともズームで会話をして、その後は手紙を交換するという経験もしました。この1年間、生徒たちは日本にいながら、ニュージーランドにいるのと同じ授業を受け、ロシア人やタイ人とも英語でつながり、確実に生徒たちの世界観は広がったようです。
ニュージーランドの学校では学年の終わりに“プライズ・ギビング”という表彰式をします。その時には特にその年頑張った生徒たちが選ばれ表彰されます。エバコナでも毎年高校準備コースの終わりにするのですが、今年はそれをオンラインで行いました。8人の生徒が選ばれオンラインで表彰状を受け取ったのですが、その表彰された内容がいかにもニュージーランドらしいのでちょっとご紹介しますね。
「一番英語力が伸びた人」「クラスで他の生徒をよく助けた人」「いつも友好的だった人」「良く質問をして、会話の時間にもっともよく話した人」「コンピューターの操作が特に優れていた人」「先生によく質問をし、数学やコンピュータの授業に取り組んだ人」「テストの平均点が92%だった人」「コースの全部で最善を尽くし、特に日常会話に強く優れた人」でした。
表彰状の授与の時には先生の代表がその生徒に励ましの言葉を述べたのですが、サンディー先生はこれが最後でもう会えないという思いで感極まって、声をつまらせてしまい、表彰状を受け取った生徒も泣いてしまうというハプニングがありました。私も最後に一人一人と短い会話をしたのですが、どの生徒も前向きで見違えるように成長していて、これでみんな本当の留学の準備ができたと強く感じました。
オンライン留学とは2020年から続くコロナ禍で生まれた新しい留学形態ですが、この体験を通して、私は人間の知恵と可能性は限りなく、どんな状況になっても私たちは柔軟に対応し、これからも前進し続けると確信したのでした。
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