ニュージーランドにはたくさんの英語学校があるが、一般に英語学校は留学生にとって留学生活の最初の登竜門になるので、学校選びはとても大事だ。日本にいて自分にあった学校やコースを選ぶというのはなかなか難しいものだが、ここでは目安として一般的なコースとその内容を紹介したい。
一般英語コース:1週間から1年までコースの長さは自分の目的に合わせて好きに決められる。日本の夏休みや春休みを利用してくる生徒の場合は1週間から3週間ぐらいが多い。ニュージーランドの語学学校ではイギリスの英語教材を使う学校が多く、レベルも初級から上級まであって、生徒たちは学校の始まる最初の日にレベル認定テストを受けて自分に合ったレベルに入るようになっている。
クラスの内容を私の学校EVAKONAを例に取って説明すると、午前中はケンブリッジの教科書を使って「家族生活」「買い物」「仕事」など日常的なトピックを題材に、読み書き、聞き取り、文法、会話などを勉強する。午後はテレビニュースや映画を使ったクラス、ドラマクラス、科学のクラス、新聞などメディアのクラス、時には音楽を使った発音のクラスなどなどが選択できる。
ニュージーランドの語学学校での英語の勉強は実利的でとても楽しい。多くの生徒たちが「英語が嫌いだったのに、こちらに来て好きになった」と感じるようだ。
毎日の生活の中で英語を使いながら、英語を学ぶのはとても刺激的だ。
EVAKONAでは金曜日の午後はニュージーランドならではのアクティビティーがあり乗馬をしたり、陶芸をしたりと体験学習ができるようになっている。
IELTSやTOIECなど試験のためのコース:これは一般に大学を目指している人やニュージーランドへの移民を考えている人が多く取る。3ヶ月以上の長期受講が多く、午前中は一般英語と同じだが、午後は試験に向けての勉強をする。ここで問題なのは試験にパスするには幅広い知識が必要なので、私の経験から言うと単に試験の勉強ばかり長くするのは意味が無いようだ。むしろ最初は一般英語のクラスで幅広く英語を勉強し、最後の3ヶ月ぐらいを試験のトレーニングに当てるのを勧める。ニュージーランドではTOFLEはあまり知名度が無い。
高校入学準備コース:ここ10年ほど日本からの生徒は増えている。ほとんどが日本の帰国子女枠をねらって2年ほどの高校留学を希望するが、日本から来て直接現地の高校に入っても卒業はほとんど無理だ。まず1年ほどは語学学校の準備コースで英語を学んでから入学するのがいいだろう。しっかりした高校の入学準備コースをやっている学校を選ぶことが大切だ。EVAKONAではそのためにNZ の高校の教科を取り入れて文部省の単位を準備コース中に取れるようにしてある。また高校に入学をしてからもEVAで補習授業が受けられるシステムなので、生徒は全員卒業を果たしている。またニュージーランド文部省は18歳以下の留学生の福利厚生に厳しい規制を出していて、ホームステイのモニターなどを含めて現地での世話人の指定を勧めているのでEVAKONAでもケア・サポートのシステムを持って躾を含む細やかなサポートを生徒にしているが、若い子供の場合そうしたサポートをする学校を探すことがとても大事だ。
親子留学:ニュージーランドは治安がいいということで近年、親子でする留学の人気が高くなってきているが、EVAKONAでもこのケースは増えていて、これまで日本、スイス、中国、台湾、ドイツなどからの親子をお世話してきている。ニュージーランドの小、中学校では13歳以下の長期留学生は親の同伴が義務付けられている。一般に小学生の子供を連れた母子留学が多く、長いケースは1年間、短いものでは1週間というのもある。たいがい子供の将来の教育を考えてやってくる親が多く、子供は現地の小学校に直接体験入学し、親はその間英語学校で勉強する。最近では祖父母と孫の留学というのも出てきている。このプログラムは特別に現地小学校や幼稚園と連携している語学学校でしかとることはできない。
ワーキングホリデー留学:ニュージーランドでは18歳から30歳までの日本人は1年間のワーキングホリデービザが取得できる。これは一種の労働ビザだが、一般には来てすぐは英語ができないので多くの生徒は最初の3ヶ月から6か月は英語学校に通う場合が多い。一般英語コースを取るケースが多い。
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