加納咲さんは中学校2年生の時にカナダに短期留学をし、その経験からこんどは長期で海外に留学したいと思うようになりました。そして留学先をいろいろと調べるうちにニュージーランドが治安もよく、南半球のために新学期が2月スタートだと知り、9月入学のカナダ、アメリカ、イギリス等に比べて日本の新学期に近く、入学がスームーズだろうと感じたのがエバコナ留学の決め手になったと言います。行く前は何となくハワイのようなところを想像していたそうですが、エバコナのメイン・キャンパスがあるフィティアンガに着いてみるとそこはハワイよりもずっと田舎でした。でも想像していた通りフィティアンガは紺碧の海に面した美しい町で、思っていたように安全で自然が豊かでニュージーランドの環境は自分にはあっていると感じたそうです。最初の1年をエバコナの高校準備コースで勉強した咲さんはエバコナでは沢山のお友達を作ります。彼らは十代の多感な時期に留学という体験を共にした友人であり、それは一生もののお友達との出会いだったと言います。
エバコナの高校準備コースを終了した後、エバコナのテームズ・キャンパスに近いハウラキ高校(Hauraki Plain College)に編入した咲さんは今度はニュージーランド人の高校生に囲まれて勉強する中であらためて「自分らしさ」とは何かという事を深く考えさせられたそうです。英語で自分を表現するとき、どうやったら自分らしさを表現できるのか、ニュージーランド人のお友達を作るために、周りに自分を好きになってもらうためにはどのように自己表現をしたら良いか、沢山の事を真剣に考えたそうです。一方で自分が日本人だというアイデンティティーを大切にすることの大事さ、ニュージーランドでは自分を周りに合わせたり変えたり、周りのみんなと同じになる必要は無いという事にも気が付きます。そして、英語が完璧に話せなかったとしても、そこが問題では無く、自信を持って堂々として、そのままの自分で確信を持って行動する事で逆に周りとも上手くいくという事も分かったそうです。
この自分をしっかりと見つめる、客観的に自分を見るというプロセスを通して咲さんは「自分らしさ」とは何かということを見出します。そして英語での自己表現にもだんだんと自信をつけていくと、自分は誰とでも話せるという確かな自信がついたそうです。それは今の咲さんにとって「たとえ人間関係で問題が起きても自分は乗り越えられる」という自信につながり確信にもなったと言います。
ニュージーランドの高校を卒業して日本の大学を帰国子女として受験をした咲さんですが、いくつかの大学を受験してみて、レベルの高い大学になればなるほど求められているものは単なる完璧な英語力では無いと気づいたそうです。英語圏で3年留学したのですから当然高い英語力は要求されますが、それとに同時にその生徒の独自性、自分の個性は何かという事をきちっと把握した上で自分をアピールするPR能力、物事に対して自分の意見をきちんと持っていて、それをしっかりとまとめて相手に伝えることができる能力だったと言います。こうしたことはテクニックだけを学んでできるようになるものでは無く、3年間の留学を通して体験した数々の苦楽の人生経験の積み重ねから体得した力だったと咲さんは言います。
今は名古屋外国語大学で英語コミュニケーションを勉強する咲さんですが、次にどんなステップを踏み出すのか、咲さんのこれからの活躍がとても楽しみです。
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