フィティアンガの町から車で20分ほど行った森の中に、合気道の道場 KORU DOJO があります。 このKORU道場は、ニュージーランドでは合気道の第一人者であり、この国に初めて合気道というものを紹介した、デイヴィッド・リンチさんが、同じく合気道師範である奥様の久恵さんと10年前に作ったものです。
(KORUとはニュージーランド・マオリの言語で「しだの新芽」を指し(うずまき型)、「新生」「成長」「力」「平和」の象徴であるとされていて、この国ではとてもポピュラーでポジティブなシンボルです。)
デイヴィッドさんは、以前ニュージーランド観光局の局長として長い間日本に滞在していた間に合気道を学び、帰国後に奥様とオークランドに道場を開き 合気道の指導をしていました。そして引退後は環境の良いフィティアンガに移ってこられ、今ではこのご自身の道場で合気道の指導を続けています。生徒さんは主に現地の方々ですが、エバコナの留学生でもデイヴィッド先生の合気道レッスンに通っている人もいます。
またエバコナのアクティビティでも時々合気道を教えていただきに行ったりもしています。
KORU道場は、丸いドーム型のユニークで美しい建築で、森に面した大きな三角の窓からはニュージーランドのシダやティーツリーなどが滴るような緑の英気を放っていて、そこにいるだけで不思議なエネルギーに包まれます。
先週の土曜日、雨の晴れ間に、私は現在エバコナに留学中の大人の生徒さん2人とともにKORU道場を訪ねました。 その日は奥様の久恵さんが私たちを道場につづく森の散策に連れて行ってくださいました。道場から森の小道を降りていくと小川にぶつかります。その小川をロープを頼って渡り、苔むした大きな石が5つ自然のサークルを作っているところまで登りました。そこは森のエネルギーが放出されているパワースポットだということなので、サークルの真ん中に立ってみんなで深呼吸。
そこからまた小道を降りると「みそぎの滝」と久恵さんが名付けた最初の滝に着きました。みそぎの滝を渡って、さらに2つの滝を巡って、私たちは森の中を30分ほど歩き回ったのですが、森の静寂の中で私たちは日々の生活で凝り固まってしまった体がほぐれていくような気持になりました。それはとてもさわやかな時間でした。
散歩の後、道場の隣の母屋で薪ストーブにあたりながらアフタヌーンティーをいただきました。デイヴィッドさんは決して自分から攻撃をしない合気道の精神をこよなく愛しており、ぜひこの精神をみんなに広めたいとおっしゃっていました。今、世界では物騒な事件が毎日起きていますが、人々がこの合気道の精神を学んだら世の中はもっと平和になるかもしれないと思いました。
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