毎年、冬のこの時期にエバコナでは、学校に登録してくださっているホームステイファミリーの皆さんに声をかけて、「ホームステイの夕べ」を催しています。 ティーやコーヒーと 軽いフィンガーフードをつまみながらホームステイ同士の友好を図り、文化・習慣の違いを超えて学生と良い関係を築くためのアイディアなど情報交換の場でもあります。留学生・ファミリー双方にとってよりよいホームステイ環境を実現するために毎年必ず、フィテャインガ、テームズそれぞれのキャンパスで行っています。
ここでは私の方からは、日本とニュージーランドの生活習慣の違いや教育制度の違いなど、数々の例を交えてお話しします。
日本人の私たちは他人に気を遣う文化がありますから、たとえばホストに夕食の席で「もっと食べたら?」と言われると「結構です」と言えずに無理して食べてしまったりすることも多く(またはその逆も)、面白かったのはピンポン(卓球)をしていて日本人は下手に打つたびに「Sorry!! すみません!」と謝るけどニュージーランド人は自分に腹を立てるので「Damn! ちぇ!」などと叫ぶので、その違いに驚いたなどという経験談もありました。
また私は日本の中高生の生活にも触れるようにしています。 日本では学校の授業の前に部活の朝練集があったり、放課後も遅くまで部活や塾があったりして1日のノルマが分刻みで決まっていること。 ニュージーランドの学生とはずいぶん生活に違いがあります。
また日本のお父さんの多くはは毎日満員電車に揺られて通勤し、早朝から夜遅くまで、時には週末にも会社で働いていること。 そのために家族が毎晩食事を囲むニュージーランドのような生活があまりないことなども話します。そのため、子育てと教育は全面的にお母さんの仕事であることが多く、お父さんがそこに係る家族が少ないということも、ニュージーランド人にとっては驚きのようでした。
ニュージーランド人のそれとは違う留学生の生活態度や行動がよく理解できないホストファミリーに、彼らのバックグラウンドや文化、家族の事情などを理解していただくことはとても大切なことです。そうすることによってお互いへの理解を深め、家庭でも心強いサポートを提供してくれるようになります。
ちなみに、ニュージーランドではこの「ホームステイの夕べ」にも夫婦そろってくる人は多く、中にはお父さんが代表で来る家族もあります。
そして今回は、日本人の「英語ベタ」についても私は少し話しました。高校教師時代から色々な国の留学生を扱ってきた私の経験から言っても、特に日本人は英語の発音とリスニングが弱いと私は感じています。それは日本語の音域と英語の音域がかみ合わないからだとある言語博士からうかがいました。確かに英語には日本語にない音がとても多く、大人になってからネイティブの英語に触れた私などは訓練で発音の壁は結構乗り越えたつもりでしたが、人の名前など、いまだにスペルを聞かないと発音できない場合もあります。
こうした言葉の壁、文化の壁を乗り越えなければならない留学にとって、特にニュージーランド人家庭でのホームステイ経験は重要なファクターだと私は思ってます。穏やかでおおらかなニュージーランド人気質は日本人の気質にも合い、その家庭体験を通して留学生たち日々は得難い経験をしています。
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